僕は悔しかった。だけど…

■前半■
僕は「レクビィの小室哲哉」と呼ばれていて、一時期は出す動画出す動画、1万回再生をゆうに超えて
(一番ヒットした作品で確か60万再生位)
一躍ヒットメーカーとして固定客と固定アンチを
それぞれ抱えながら躍進しておりました。

しかし、時の流れは残酷です。
やがて「宇多田ヒカル」みたいなキャンピングカー乗りの女性YouTuberが颯爽とあらわれ、その人は
男性はおろか女性視聴者の共感を最も集める事に
成功し、瞬く間にトップアーティストとなりました。

彼女のヒットに反比例するように、
やがてこちらの再生回数はみるみる落ちてゆきました。事実「小室哲哉」から「宇多田ヒカル」へ
鞍替えした視聴者は多く、非道な事に自分の周囲でさて「宇多田ヒカル」の魅力に取り憑かれている有様でした。

「オッサンと若い女の子だったら、女の子の方を観るに決まってるでしょ!」
そんな辛辣な言葉を何度も聞かされました。

数字の上では10倍以上の差を付けられ、
その後の作品では鳴かず飛ばず。
今までのYouTuberとしての活動を「全否定」
されたような屈辱的な絶望感に苛まれました。

頼んでもいないのに、
YouTubeのトップページに
いつもオススメ表示される
キラキラした
彼女のヒット作たち…

「もう、やめてくれ…!!」

YouTubeのアナリティクス(分析)画面を
開くのも怖くなり…更に追い討ちをかけるように
自身の事業も儲からなくなり…
己の不遇を忘れるかのように
毎晩ストロングゼロを
のみほし
ておりました。

呑んでは寝て腐って…の繰り返し。
ある晩、安いウイスキーをバカ飲みして
そこから記憶を無くし…
気が付いたら、登録者7,700名の
自身のチャンネルが消えておりました。

「やっぱり俺には無理なんや!😭👊💥」
就職氷河期で非正規雇用を転々として
イマイチ、パッとしない人生…。

レクビィ・イゾラに出会い、
何か人生変わるかも?!と
一生懸命に取り組んでいたYouTube。
しかしまた、時代の流れに翻弄されてしまった。

「YouTubeも辞めて、SNSも辞めて、【普通の人】に戻ろう。目立たずに真面目に働こう。」
諦めにも似た感情を抱き始めた時でした。

それから、幾度と無く「やめないで」という
メールやリプライを頂きましたが、
「俺の代わりなんて、いくらでも居るでしょ…」
といった極めて冷めた気持ちでスルーしてました。

年甲斐もなく、思春期の反抗期ばりに
やさぐれていたのかも知れません。
そこまで変調を来すくらい、想いを懸けて
配信活動に取り組んでいたと思います。

■後半■
そんな中、レクビィさんに
「※幕張来ないか?」と誘われました。
※ジャパンキャンピングカーショー

…少し考えました。

「他社製品にはあまり興味無いし、やれる事もないし…うーん。でも、せっかくのお誘い、断るのも失礼だし。」

とりあえず顔を出す事に。
そこから先は、過去記事の通り。

イゾラのデモカーの前に立ち、上手く説明が
出来るのか出来ないのかも分からないまま
お客様を待つ。すると、

 「イゾラに住んでいるYouTuberが居て…」
「あれ、NMOさん?!」
「YouTube、いつも観てます!」
「これからも楽しみにしています!」
「頑張って下さい!」

…工エエェェ(´д`)ェェエエ工!!!

誰にも気付かれないだろう、と思っていたのに
これは予想外でした。

名刺をくれる人、一緒に写真を撮る人、
イゾラに対する憧れを延々と語る人…
開場から閉場までひっきりなしに訪れる
数十組(多分5〜60組)のお客様それぞれの
熱い思いを受け止めておりました。
「あのYouTuberがキッカケで、イゾラに興味を持ち、いつか欲しいと思っているんですよ…」と
何組かのお客様は「そのYouTuber」の目の前で具体的な夢を語ってくれました。

そして、スタッフの一人が私に言いました。
「自分が思っている以上に、NMOってのは大きな存在なんだよ!」と。

「自分が…?!」

自分はもうオワコンだと思っていたのに、
こんなにも想ってくれる人達が居る…!!

その日を境に、私の考え方は変わりました。
もう一度、小室哲哉になろう。」と。

売れなくたっていいじゃないか。
似たような曲ばかり作りやがって、と
揶揄されてもいいじゃないか。

残ってくれたファンの為に
もう一度頑張ろうよ、と。

それから、私は「数字」の概念を捨てて、
自分らしく、自分のペースで発信活動を
再開させております。
登録者と再生回数は大幅に減ったけど、
もう何も気にしていないよ。

何にも媚びることの無い、
本当に必要な時だけの発信を。
いわゆる「売れ線」の作品は書けないかも
しれませんが、NMOカラーを見失う事無く
地道にやって行きたいと考えています。

あの時、自分自身を取り戻すキッカケを
大いに与えてくれたレクビィ社とお客様には
本当に感謝をしております。

あの日、幕張メッセに行かなければ…自分は
またツマラナイ人生を繰り返していたと思う。

「これからの人生、楽しんで行けるかな?」
「いや、行かなきゃ!」
そんな事を想いながら、今日もひとり
大好きなイゾラの中でジャックダニエルを
のみほしているNMOでした。

【[完]】

10コメント

  • 1000 / 1000

  • X-NKMR

    2021.05.14 12:07

    @saab93ありがとうございます。 多分ボクは酒とオンナで失敗するタイプです(笑) 安ウイスキーはやめて、 常にジャックダニエルを のみほせるようにお仕事頑張ります!!
  • X-NKMR

    2021.05.14 12:05

    @しんしんありがとうございます!!これからも ストーカーよろしくおねがいします! 安ウイスキーだけは、もう呑まないように、マジで気を付けます!!
  • saab93

    2021.05.14 11:35

    NMOというヤツは、もう、勝手に私たちから姿を消すことは、ないであろう....と思います!!!